テレビCMの効果を左右する?視聴率だけでは測れない注目される「視聴の質」とは
テレビCMには、広いエリアへ短期間でリーチしやすく、映像と音を使って企業名や商品名を印象づけられる特徴があります。特に企業・サービスの認知拡大やブランディングを目的とする場合に効果的です。
そんなテレビCMの効果検証について見直されています。
これまでは視聴率やGRPなど「どれだけ多くの人に届いたか」を表す指標が重視されてきました。しかし近年では、それだけではなく、視聴者がどの程度しっかり番組を見ていたのか、どのような視聴環境でCMに接触したのかまで捉えようとする動きが進んでいます。
本コラムでは、テレビCMの効果測定に関する最新動向から、テレビCMの概要まで、テレビCMを検討する企業が知っておきたい情報を解説します。
目次
テレビCMの効果はどう測る?
まず知っておきたい視聴率とは
テレビCMについて調べていると、まず目にするのが「視聴率」という言葉ではないでしょうか。
視聴率とは、テレビ番組や特定の時間帯が、どの程度の世帯や人に視聴されているのかを示す代表的な指標です。
視聴率には「世帯視聴率」と「個人視聴率」があり、世帯視聴率はテレビ所有世帯のうちどの程度の世帯で番組が見られていたか、個人視聴率は世帯内の4歳以上の家族のうち、どの程度の人が視聴していたかを示します。
テレビCMを出稿する企業にとって、視聴率は「どの程度の人が見ている番組・時間帯なのか」を判断するための重要な情報の一つです。
テレビCMの出稿量を表すGRPとは
テレビCMでもう一つよく使われるのが「GRP」です。
GRPとは「Gross Rating Point(グロス・レーティング・ポイント)」の略で、テレビCMの出稿量を表す代表的な指標です。
基本的には、テレビCMを放送した番組や時間帯の世帯視聴率を合計して算出します。
たとえば、視聴率10%の枠でテレビCMを10回放送した場合、単純計算では「10%×10回=100GRP」です。
ただし、100GRPだからといって「100%の人に1回ずつテレビCMが届いた」という意味ではありません。
同じ視聴者がCMを何度も見ている可能性もあるため、GRPはテレビCMをどの程度のボリュームで出稿したのかを把握するための目安として利用されます。
テレビCMの効果測定で注目される新たな考え方
視聴率・GRPだけでは「どのくらい見られたか」まではわからない
視聴率とGRPは、テレビCMの出稿を考えるうえで現在も重要な指標です。
一方で、これらの指標だけでは把握しにくいこともあります。
たとえば、テレビがついていたとしても、視聴者が常に画面を注視しているとは限りません。
「番組を見始めたものの途中で見るのをやめた人」と「番組開始から終了まで見続けた人」では、テレビとの接触状態が異なります。
そこで、テレビCMの効果や媒体価値を考えるうえでも、「どれだけ届いたか」という量に加え、「どのように見られたか」という質への関心が高まっています。
新たな計測方法として研究される「完視聴者率」
テレビにおける「視聴の質」を考えるうえで注目したいのが、ビデオリサーチが研究している「完視聴者率」です。
ビデオリサーチの調査よると、番組視聴率と完視聴者率には明確な相関関係がみられませんでした(※1)。
このことから、視聴率が高い番組だからといって、必ずしも視聴者が最後まで見続けているとは限りません。
逆に、視聴率だけを見ると突出していなくても、一度視聴を始めた人が最後まで見続けている番組もあるということです。
今後のテレビCMでは、どのように見られているかという「質」を組み合わせて考えることが重要な判断材料になると思われます。
参照(※1):ビデオリサーチ「テレビ番組のコミュニケーション価値を表現する”完視聴”の数値化」
テレビCMについて-代表的な2つの出稿方法
テレビCMの効果を捉える指標や計測方法が多様化したことから、「どれだけ出稿するか」だけでなく、「どの番組で、どのような視聴者に届けるか」まで考えて出稿方法を設計することもより重要になっています。
特定の番組でテレビCMを放送する「タイムCM」をはじめ、テレビCMの代表的な出稿方法についても考えていきましょう。
特定の番組でテレビCMを放送
テレビCMには、大きく分けて「タイムCM」と「スポットCM」という出稿方法があります。
タイムCMは、特定のテレビ番組のスポンサーとなり、その番組内でテレビCMを放送する方法です。
特定番組に継続してCMを放送するため、その番組をよく見る視聴者へ繰り返し接触しやすいことが特徴です。
商品・サービスと親和性の高い番組を選べば、狙いたいターゲットへの認知拡大や企業ブランディングにも活用できます。
期間や時間帯を設定してテレビCMを放送
スポットCMは、特定の番組スポンサーになるのではなく、一定期間や時間帯を設定してテレビCMを放送する方法です。
一般的には15秒CMが多く利用されています。
スポットCMは、たとえば以下のような目的で活用できます。
- 新商品・新サービスの発売
- 店舗や施設のオープン
- セール・キャンペーンの告知
- イベントや展示会の集客
- 一定期間での企業・ブランド認知拡大
テレビCMを一定期間に集中して放送したい場合や、幅広い視聴者へアプローチしたい場合に検討しやすい方法です。
テレビCMの費用はいくら?
テレビCMの費用は「制作費+放送料」
テレビCMに必要な費用は、大きく「CM制作費」と「CM放送料」の2つに分けられます。
制作費は、テレビで流すCM映像を制作するための費用です。
一方、放送料は完成したCMをテレビ局で実際に放送するための費用です。
そのため、テレビCMの予算を検討する際には、「CMを作るためにいくら必要か」だけではなく、「どのエリアで、どの程度放送するのか」まで含めて考える必要があります。
テレビCMの制作費は撮影内容によって異なる
テレビCMの制作費は、企画や撮影内容によって大きく変わります。
制作費の目安
| 企画内容 | 予算 |
|---|---|
| 撮影なしで写真素材などを活用する簡易CM | 40万円(税別)~ |
| 社員出演・社内ロケなど | 80万円(税別)~ |
| モデルや照明クルーなどを含む企画CM | 200万円(税別)~ |
エムズコーポレーションでは、予算から「どの地域に、どの程度CMを届けられるのか」適切なプランをご提案させていただきます。
テレビCMとデジタル連携
テレビCMから検索・Webサイトへの行動につなげる
テレビCMを見た視聴者は、その場でスマートフォンを使って企業名や商品名を検索する行動が予測できます。
テレビCMを実施するときには、CMを放送するだけでなく、その後のユーザー行動まで設計しておくことが重要です。
テレビCMで認知
↓
Googleなどで検索
↓
Webサイトで詳しく知る
↓
問い合わせ・購入
テレビCMと同じ期間にリスティング広告やSNS広告、YouTube広告などを展開することで、テレビCMで興味を持ったユーザーとの接点を増やすこともできます。
テレビCMは放送後の行動まで含めて効果測定
テレビCMでは、視聴率やGRPだけでなく、テレビCMを見た後の生活者の行動も含めて成果を確認することが重要です。
テレビCMの放送前後で、指名検索数、Webサイトへのアクセス数、問い合わせ件数、来店数、売上、ブランド認知度などを比較すれば、テレビCMが事業にどのような変化を与えたのかを多角的に分析できます。
まとめ
テレビCMでは完全視聴率やGA4計測など効果をより多角的に検証できる時代が訪れています。これらの計測が可能になったことから、より誰に・どのエリアで・どのように届けるかを戦略的に設計できるようになっています。
エムズコーポレーションでは、テレビCMの企画・制作から、放送局・番組などの媒体選定、出稿、デジタル施策との連携までを一貫してサポートしています。テレビCMの出稿や媒体選びでお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。



