採用動画で企業の魅力を伝えるには?求職者目線の制作術
採用活動に動画を取り入れる企業が増えるなか、「どのような内容を動画にすればよいのか」「求職者に最後まで見てもらえるのか」と悩む採用担当者も多いのではないでしょうか。特にZ世代をターゲットとした採用活動では、短い動画やSNS向けのコンテンツが注目されています。しかし、採用動画は単純に短くすれば効果が高まるのでしょうか。
採用動画で重要なのは、動画の長さそのものではなく、求職者が知りたい情報を分かりやすく伝え、企業への理解を深めてもらうことです。今回は、2026年9月に発表されたZ世代の採用動画に関する調査結果を参考に、採用動画に求められる役割や、効果的な動画制作のポイントについて解説します。
目次
Z世代は採用動画に何を求めている?
MIL株式会社が2026年7月に実施した、就職活動経験のあるZ世代1,003名を対象とした調査では、採用動画に期待する要素として、以下の結果が公表されました。
採用動画に期待すること
| 採用動画に期待すること | 回答割合 |
|---|---|
| 説明が分かりやすく、内容を理解しやすい | 36.80% |
| 情報が充実し、企業について深く理解できる | 31.80% |
| 重要なポイントが短時間でまとまっている | 30.00% |
※出典:MIL株式会社「採用動画に関する実態調査」(2026年9月8日公表)
この結果から、Z世代が採用動画に求めているのは、必ずしも短さだけではないことが分かります。
例えば、30秒の動画で企業の名前やイメージを知ることはできても、仕事内容や働く環境、社内の雰囲気まで理解することは難しいでしょう。一方、数分間の動画であっても、必要な情報が整理されていれば、企業研究に役立つコンテンツになります。つまり、採用動画の制作では、「何分の動画を作るか」よりも「視聴後にどのような理解を得てもらいたいか」を考えることが大切です。
採用動画にはどのような効果が期待できる?
採用動画は、会社概要を紹介するだけでなく、求職者の企業理解を促進する役割があります。
1. 文章だけでは伝わらない職場の雰囲気を届けられる
採用サイトや求人票では、企業理念や仕事内容、福利厚生などを詳しく紹介できます。
しかし、実際に働く社員の表情や職場の様子、社員同士のコミュニケーションなどは、文章や写真だけでは伝えきれない場合があります。動画であれば、働く人の声や日常の風景を映像として紹介でき、求職者が入社後の姿をイメージする手助けになります。
2. 企業への理解を深め、応募判断を後押しする
求職者は複数の企業を比較しながら応募先を検討しています。そのため、企業の魅力を伝えるだけでなく、事業内容や仕事の特徴を正しく理解してもらうことが重要です。
例えば、一般には知られていないBtoB企業や専門性の高い製造業であっても、製品の用途や仕事の流れを映像で紹介することで、事業の役割をより具体的に伝えられます。企業理解が進めば、応募を検討する際の判断材料が増え、企業と求職者の相互理解にもつながります。
3. 会社説明会や面接前の情報提供に活用できる
採用動画は、企業ホームページや採用サイトに掲載するだけでなく、会社説明会や面接前の案内にも活用できます。
基本的な会社説明を動画で事前に伝えておけば、説明会では質疑応答や社員との交流など、直接コミュニケーションを取る時間を増やすことも可能です。同じ動画を繰り返し活用できる点も、採用活動におけるメリットといえるでしょう。
求職者に伝わる採用動画を制作する4つのポイント
では、実際に採用動画を制作する際には、どのような点を意識すればよいのでしょうか。
1. 企業が伝えたいことより、求職者が知りたいことを優先する
採用動画の制作では、企業の歴史や実績、理念など、紹介したい情報が多くなりがちです。もちろん、これらも重要な情報です。しかし、求職者が知りたい内容と一致しているとは限りません。
例えば、求職者が気になる情報には、具体的な仕事内容、入社後の成長イメージ、職場の雰囲気、一緒に働く社員の人柄などがあります。制作前にターゲットとなる求職者を明確にし、どのような疑問を解消する動画なのかを整理しましょう。
2. 社員インタビューで企業のリアルな魅力を伝える
採用動画のなかでも、社員インタビューは企業の特徴を伝えやすいコンテンツの一つです。実際に働く社員が仕事のやりがいや入社の決め手、職場の雰囲気について話すことで、企業からの説明とは異なる視点で情報を届けられます。
ここで重要なのは、良い面だけを並べないことです。仕事で苦労する場面や、その課題をどのように乗り越えているかまで紹介することで、仕事への理解が深まり、内容の説得力を高められる可能性があります。業務に対してだけでなく、企業の社風やカルチャーが合うかも非常に重要です。自社に合う・合わない人物像まで正直に伝えることで学生は検討しやすくなります。(例:社内イベントを楽しめる人・指示を待たず自分で動ける人・チームで協力して進めることができる人…等)
3. 動画の目的に合わせて適切な長さを設定する
採用動画に最適な長さは、目的や掲載媒体によって異なります。
例えば、SNSや動画広告で認知を獲得したい場合は、短時間で印象に残る構成が適しています。分かりやすさや一瞬で目を引く情報などが効果的です。一方、採用サイトで仕事内容や社風を詳しく伝える場合には、ある程度の情報量が必要です。採用サイトやYouTubeを見に来る視聴者は、企業に興味が高まっている傾向にあるため、SNSのような短い情報は逆に不満に感じてしまいます。
最初から尺を決めるのではなく、伝えるべき情報を整理したうえで動画の長さを決めることがポイントです。
4. スマートフォンでの視聴を前提に制作する
Z世代をターゲットとする場合、スマートフォンでの見やすさも重要です。文字が小さすぎないか、字幕が読みやすいか、音声がなくても要点が伝わるか、あるいは音声だけでも伝わる構成かなどを確認しましょう。
また、視聴者が内容を把握しやすいように、動画タイトルや概要欄、チャプターを工夫することも有効です。映像のクオリティだけでなく、必要な情報にアクセスしやすい設計を意識することで、より使いやすい採用コンテンツになります。見る前にこの動画でどんな情報が得られるのかをはっきり示すことで就活生はスムーズに動画を選択し、視聴しやすくなります。
採用動画は制作後の活用方法まで考えることが重要
採用動画は、制作して公開するだけで採用成果につながるものではありません。どれほど完成度の高い動画でも、ターゲットとなる求職者に届かなければ、その効果は限定的です。
- 採用動画の主な活用先には、以下のようなものがあります。
- 採用サイト・企業ホームページ: 企業研究をしている求職者の理解を深める
- YouTube: 会社紹介や社員インタビューなどを継続的に掲載する
- Instagram・TikTok: 短い動画で企業の認知や興味を広げる
- 会社説明会・採用イベント: 短時間で企業の特徴を伝える
- YouTube広告などの動画広告: 自社をまだ知らない求職者との接点をつくる
特に、新卒採用において企業の認知度が課題となっている場合には、採用動画の制作と動画広告を組み合わせる方法も考えられます。短い動画広告で興味を持ってもらい、採用サイトに掲載した詳しい会社紹介動画や社員インタビューへ誘導するなど、求職者の検討段階に合わせた情報提供が効果的です。
採用動画は「作ること」が目的ではなく、ターゲットに見てもらい、企業理解や応募につなげるための手段です。そのため、制作段階から公開先や活用方法を設計しておくことが重要になります。
採用動画の制作に関するよくある質問
Q. 採用動画は何分程度が効果的ですか?
一律に最適な長さが決まっているわけではありません。SNSで認知を広げる動画と、採用サイトで詳しく会社説明を行う動画では、適した構成が異なります。まずは動画の目的と伝える情報を整理することが大切です。ただ、あまりに長いと視聴前からやめてしまう可能性が高いため、1本あたり最長30分に収めるのがおすすめです。
Q. 中小企業でも採用動画を制作するメリットはありますか?
あります。知名度が高くない企業でも、仕事内容や職場環境、社員の人柄などを映像で紹介することで、求職者に自社の魅力を知ってもらう機会をつくれます。
Q. 採用動画にはどのような内容を入れるべきですか?
会社概要、仕事内容、社員インタビュー、職場風景などが代表的です。すべてを盛り込むのではなく、求職者が応募前に知りたい情報を優先して構成することをおすすめします。
Q. 採用動画はどこに掲載するとよいですか?
採用サイトへの掲載を基本としながら、YouTubeやSNS、会社説明会などでの活用を検討するとよいでしょう。認知拡大を目的とする場合は、動画広告による配信も選択肢となります。
まとめ|採用動画は求職者との相互理解を深めるためのツール
採用動画は、企業の魅力を映像で伝え、求職者の理解を深めるための有効なコミュニケーション手段です。
Z世代向けの動画だからといって短さだけを求するのではなく、分かりやすさや情報の充実度を重視した制作が求められます。また、社員インタビューや実際の職場風景などを通じて企業の特徴を伝え、適切な媒体で動画を活用することも大切です。
株式会社エムズコーポレーションでは、会社紹介動画や社員インタビューなどの採用動画制作からYouTube広告をはじめとした動画広告の配信まで、企業の追採用課題に合わせたご提案を行っています。「自社の魅力が求職者に十分伝わっていない」「採用動画を制作したいが、どのような内容にするべきか分からない」といったお悩みがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。




