ラジオCMの基礎知識。種類や効果、メリットを解説

「ラジオCM」について、どのようなイメージをお持ちですか?もしかすると、「古い広告手法」「放送しても、聞いている人がいるかわからない」とネガティブなイメージを持たれている方もいるかもしれません。
確かに、最近はインターネット広告や動画広告がマーケティングのトレンドです。しかし、昔ながらのラジオ広告は、特に地域密着型の企業にとって高い広告効果を持つ媒体です。
今回は、ラジオCMのメリットや効果的な制作のポイントについてご紹介します。
目次
ラジオCMとは?
ラジオCMとは、ラジオ放送局を通じて音声のみで商品やサービスを訴求する広告形式を指します。音情報のみとなることから、他の媒体と比べても「ながら接触」が多くなる点が特徴です。
これらのことから、ラジオCMは決して古い広告手法ではなく、幅広い世代に再び注目されているマーケティング手段といえます。
ラジオCMの種類
ラジオCMには、タイムCMやスポットCMといった基本的な出稿形式のほか、番組出演型やラジオショッピング形式など、多様な展開方法があります。形式によって特徴が異なるため、自社の目的やターゲット層、予算に応じて最適な手法を選択することが重要です。
タイムCM
タイムCMは、特定のラジオ番組や番組内のコーナーにスポンサーとして出稿する形式のラジオCMです。
番組の放送時間やジャンル、パーソナリティの個性によってリスナー層は異なります。自社のターゲット層と照らし合わせることで、精度の高いターゲティングが可能です。
たとえば、ビジネスパーソン向けの情報番組にスポンサーとして参加すれば、ビジネス層へのリーチが高まると期待できます。
スポットCM
スポットCMは、放送する回数や期間を指定して出稿する形式のラジオCMです。
番組を特定せず、時間帯や曜日を軸に複数の番組枠へ分散して放送されるため、幅広いリスナーへのリーチが期待できます。
短期間で集中的に認知度を高めたい場合や、季節限定のキャンペーン、新商品の発売告知などに適しています。
タイムCMに比べて費用を抑えやすく、初めてラジオCMに挑戦する企業にとって出稿しやすい形式です。
ラジオ番組出演
ラジオ番組出演は、広告主や関係者がラジオ番組にゲストとして出演し、自社の商品やサービスをPRする形式です。
通常のCM枠とは異なり、パーソナリティとの対話を通じて商品の魅力や開発秘話、使用方法などを詳しく伝えられるため、リスナーに深い理解と共感を促せます。
自然な会話の中で訴求できることから広告色が薄まりやすく、親しみやすさや信頼感の醸成が図れます。
ラジオショッピング
ラジオショッピングは、ラジオパーソナリティとの掛け合いやトークを通じて、リスナーにその場での商品購入を訴求する形式です。
商品の特徴や使い方、価格、購入方法などを詳細に紹介しながら、電話番号やウェブサイトへの誘導を行い、即座のアクションを促します。パーソナリティとの掛け合いのなかで臨場感や限定感を強調する演出を行うと、購買意欲をより高めやすくなります。
健康食品や日用品、家電製品など、幅広いジャンルで活用されている広告手法です。
ラジオCMが持つ効果
ラジオCMには、他の広告媒体にはない独自の心理的効果や相乗効果があります。
リーセンシー効果、イメージャリー・トランスファー効果、押し上げ効果といった、マーケティング理論に基づく効果を戦略的に活用することで、広告効果の最大化が図れます。
リーセンシー効果
リーセンシー効果とは、購入の直前にラジオCMを聴いたリスナーの購買欲を高める効果です。
ラジオは通勤時や運転中、買い物へ向かう移動中など、消費行動に近いシーンで聞くケースが多くあります。そのため、CMの直後に店舗を訪れる可能性も高いといえます。
ラジオCMの聴取から購買までに時間が空きにくいことで、広告の印象を購買行動へと効率的に結びつけることが可能です。特に地域密着型の店舗や期間限定セールの告知において効果が期待できます。
イメージャリー・トランスファー効果
イメージャリー・トランスファー効果は、ラジオCMを聴いた際にテレビをはじめとする他のメディアの広告を思い出す効果のことです。
音声のみのラジオCMでも、他メディアの広告と併せて運用することで、イメージャリー・トランスファー効果によってリスナーの脳内で映像が補完されます。
これにより、費用対効果の高い広告戦略が実現できます。
押し上げ効果
押し上げ効果とは、テレビCMとラジオCMを同時展開した場合に、テレビCM単体で実施する場合よりも認知率が向上する効果です。
異なるメディアで同じメッセージを繰り返し伝えることで接触頻度が増加し、ブランド名や商品情報が記憶に定着しやすくなります。また、テレビとラジオでは視聴・聴取されるタイミングや環境が異なるため、より多くの生活シーンでリーチできます。
ラジオCMのメリット
ラジオCMは狙ったターゲットに最後まで聴取してもらいやすく、親近感や信頼の獲得も期待できます。また、製作期間や費用もかかりにくいため、中小企業にとっても有力な選択肢といえます。
リスナー層や時間帯でターゲットを絞りやすい
ラジオCMは、放送する番組のリスナー層や放映時間帯によって訴求できる相手を絞りやすい広告媒体です。
自社の商品・サービスと親和性の高い層を狙って訴求できるため、広告費を抑えながらターゲットへと効率的にリーチできます。
ラジオCMにおけるターゲティングの例
| 番組 | ターゲットの例 |
|---|---|
| 平日朝の情報番組 | 出勤前・出勤中のビジネスパーソン |
| 午後のワイド番組 | 主婦層 |
| 深夜のトーク番組 | 若年層 |
地域密着型の広告展開が可能
ラジオ番組は地域によって放送局や番組編成が分かれるため、特定のエリアに絞った地域密着型の広告展開が行えます。
全国展開している企業でも、地域ごとに異なるメッセージや商品情報を発信できます。地元のイベントや方言を取り入れた親しみやすいCMを製作することも可能です。
また、地域住民に愛されるローカル番組にスポンサーとして参加すれば、地元企業としてのブランドイメージが強化されます。
チャンネルを変えられにくい
テレビのように、CMに入った途端にチャンネルを変えられるようなケースがラジオでは少ないとされています。
ラジオは「ながら聴き」が基本となるため、運転中や作業中にわざわざ周波数を変える手間をかけるリスナーは限られます。また、録画で視聴されることによるCMのスキップも生じません。
放送されたCMがリスナーの耳に届きやすい仕組みになっていることから、広告メッセージの安定した伝達が期待できます。
親近感を演出しやすい
ラジオは双方向性のメディアとしての性格が強く、リスナーとパーソナリティの心理的距離が近い点が特徴です。
メールやSNSを通じた投稿が番組内で読まれるなど、リスナー参加型の構成が多くなっており、親密なコミュニケーションが成立しやすい環境となっています。
そのため、パーソナリティに商品・サービスを紹介してもらうことで、広告に対しても親近感の醸成が期待できます。一方的な宣伝ではなく、友人や知人からの推薦のような印象を持ってもらうことが可能です。
会社の信頼獲得につながる
そのため、ラジオCMへの出稿は、自社の信頼獲得のために有効な広告戦略です。
公共の電波を用いるラジオ放送は社会的な信頼度が高く、放送局による審査を経て放送される広告には一定の品質保証が伴います。
特に地域の老舗ラジオ局にスポンサーとして名を連ねることは、企業の健全性や安定性を示すことにもつながります。インターネット広告にはないマスメディアとしての権威性によって、ブランド価値の向上が可能です。
短時間で制作できる
ラジオCMはテレビCMのように映像がないため、短期間で制作できる点が大きなメリットです。
ラジオCMの制作は、原稿作成とナレーション収録、音響効果の追加といったシンプルなプロセスで完結します。撮影やロケーション選定、映像編集などの工程は必要ありません。
短時間で制作できることで、急なキャンペーンや季節商品の告知にも柔軟に対応できます。期間が限られるキャンペーンの告知にも向いており、スピード感のあるマーケティング展開が可能です。
放送費用を抑えやすい
ラジオCMの制作費はテレビCMの10分の1程度に抑えられるケースが多く、限られた広告予算でも十分に効果的な訴求が可能です。
映像制作に伴う高額な機材費や人件費が発生しないため、中小企業や個人事業主でも手が届きやすい広告手段といえます。費用も放送地域やスポット数によって調整しやすく、小規模な予算からスタートして効果を見極めながら拡大していく戦略も有効です。
効果的なラジオ広告制作のポイント
ラジオ広告の効果を最大限に引き出すためには、ターゲットの明確化、他メディアとの連携、情報量の適切なコントロール、地元に精通した広告代理店の活用といった、戦略的なアプローチが求められます。
ターゲットを明確に意識する
ラジオCMを制作する際には、どの時間帯に、どの番組で、どのような属性のリスナーへ届けるのかを明確に設定する必要があります。
ターゲット像が曖昧なまま制作を進めると、誰にも刺さらない漠然としたメッセージになってしまいます。ペルソナ設定を丁寧に行い、その人物に語りかけるような原稿を作成することが重要です。
ペルソナの設定項目例
・年齢層
・性別
・職業
・ライフスタイル など
設定したペルソナを基に、そのターゲットが共感しやすい言葉遣いや話題を意識したCMを制作しましょう。
メディアミックスを考慮する
ラジオ広告は音だけの情報なので、それだけですべての情報を伝えようとすることは困難です。
テレビCMや交通広告、インターネット広告と併用することで、日常生活でそれらの広告を見かけた時にラジオの音声を思い出すことになります。ラジオ広告と組み合わせることで、それぞれの相乗効果が期待できます。
CM内に情報を詰め込みすぎない
ラジオCMの尺はあまり長くないため、音声のみでの勝負が求められます。つい、限られた時間に多くの情報を盛り込もうとしてしまいがちです。
しかし、「間」を意識して演出することで、その前後の言葉が引き立ったり、印象を強く残せたりします。
余白を意識したクリエイティブになるように工夫しましょう。
地元密着の広告代理店を活用する
自分でも音源の制作は不可能ではありませんが、録音や編集、時間内に原稿をまとめるスキルが必要なので、制作は外部に依頼するほうが効率的です。ラジオCMを制作してくれる企業はたくさんありますが、選ぶときには地元に精通している制作会社を選ぶようにしましょう。
良いCMを作るためには、細かい打ち合わせが必要です。出演者のオーディションを行うケースもあります。地元に精通した広告代理店を活用するほうが、無駄な時間や経費を削減しながら効率よくラジオCMの制作ができます。
ラジオCMを出稿する際の流れ
ラジオCMを出稿する際は、以下の工程で行います。
1.広告代理店やラジオ局への問い合わせ
2.打ち合わせに基づくプランの提案と発注
3.ラジオCMの製作・放送
ラジオCMの出稿は、広告代理店やラジオ局への問い合わせから始まります。初回の相談では、予算や目的、ターゲット層、希望する放送時期などをヒアリングされ、それに基づいて最適なプランが提案される流れとなります。
提案内容に納得したら発注を行い、原稿作成や音源制作に着手します。完成した音源は放送局の審査を経て、指定されたスケジュールで放送が開始されます。
ラジオ広告を上手にマーケティングに取り入れよう
ラジオCMは、音声のみという制約がありながらも、リスナーの想像力を活かした独自の訴求力を持つ広告媒体です。多面的なメリットを活かすことで、費用対効果の高いマーケティング展開が実現します。
インターネットラジオの普及やライフスタイルの変化により、ラジオは再び注目を集めています。地元密着の広告代理店と連携しながら、ラジオ広告を戦略的にマーケティングへ取り入れていきましょう。
エムズコーポレーションでは、ラジオ放送の制作から放送までをすべて対応しています。豊富な実績と長年のノウハウにより、ラジオCMの成功をサポートいたします。



