ホームページのリニューアル徹底ガイド!タイミングや費用・手順も解説
ホームページは自社の情報を発信するうえで重要な媒体です。一方で、一度ホームページを作成してもそのままずっと使い続けられるとは限りません。情報の更新や世間の流行の移り変わりに伴い、リニューアルが必要になる場合もあります。この記事では、ホームページのリニューアル時期や手順、かかる費用などについて解説します。
目次
ホームページのリニューアルとは
ホームぺージのリニューアルとは、新たなデザインや機能を追加したり、コンテンツを更新したりして、既存のホームページの内容を刷新することです。
企業が発信したい情報を、現行の内容やデザインでは伝えきれなくなったと感じる場合は、リニューアルが必要だといえます。日々の細かい更新・改善とは異なり、ホームページ全体の設計やデザインのコンセプトなどを抜本的に見直さなくてはならず、大規模な改修が必要になります。
ホームページをリニューアルするタイミング
ホームページをリニューアルするタイミングとしては、既存のデザインで運用が難しくなってきたときや、時代の変化への対応が必要になったときなどが挙げられます。また、SEOやブランディングなどマーケティングの観点も重要です。
情報やコンテンツが増えている
情報やコンテンツの量が増えた場合、リニューアルして情報を整理しなおすことが有効です。
ホームページを運用して情報やコンテンツを追加していくと、時間が経つにつれてサイト構造の複雑化や古くて不要なページの蓄積などが起きやすくなり、管理が困難になります。また、ユーザーにとっても必要な情報を探しにくかったり、目的のページに辿り着けなかったりする問題が生じます。
不要コンテンツの削除や情報量に対応したデザインへのリニューアルによって、管理しやすく使いやすいホームページを実現することが可能です。
デザインが古くなってきた
一度作ってから年数が経過したホームページは「デザインが古い」と感じられやすくなるため、リニューアルを検討するタイミングです。
Webページは時代や技術の移り変わりとともに主流のデザインが変化します。前時代的なデザインのホームページは長らく更新していないと捉えられ、「問い合わせしてもつながらないのでは」などの不安を抱きやすく、マイナスイメージにもつながる可能性もあります。
ホームページの幅が狭い、画像や文章のサイズが小さい、色づかいが古く感じるなど、他のページとの差異が大きくなり始めたらリニューアルすることがおすすめです。
スマートフォンに対応していない
ホームページがスマートフォンに対応していない場合、PC用の表示が小さいスマートフォンの画面に表示され、拡大縮小をしないといけないなど使い勝手が悪いため、リニューアルでの対応が求められます。
少し前までは、インターネットはパソコンで利用する人が多かったといえますが、現在ではスマートフォンでWebサイトにアクセスする人も増えています。総務省の『令和7年版情報通信白書』によると、2024年の個人における端末別のインターネット利用率は、スマートフォンが74.4%となっており、パソコンの46.8%を大きく上回っています。
Googleでも、Webサイトはスマートフォン対応させることを推奨しており、スマートフォン対応企業サイトにリニューアルすれば検索エンジンからの評価も高められます。これらのことから、パソコンで見る場合とスマートフォンで見る場合、両方の利便性を考えたホームページデザインにすることが欠かせません。
※出典:総務省『令和7年版情報通信白書』
SEO対策をしたい
アクセス数が低下したり、検索上位に表示されなかったりする場合は、SEO対策を意識したリニューアルによって改善を図ることが可能です。
SEO対策によってホームページを検索エンジンの上位に表示されやすくすることで、アクセス数の向上やコンバージョン数につながります。また、ユーザーが企業を認知しやすくなり、信頼性や知名度など企業イメージの向上も期待できます。
ブランドイメージを刷新したい
「自社のブランディングの方向性を変えたい」「企業のイメージを刷新したい」場合も、ホームページのリニューアルに適したタイミングです。例えば以下のような場合が挙げられます。
●代表者の交代や経営上の刷新で心機一転するとき
●社名・ロゴ・社屋が変わったとき
●周年記念事業として など
ユーザーに具体的なイメージを持ってもらえるよう、自社のブランディング・イメージに合わせてデザインやコンテンツをリニューアルすることがおすすめです。
ホームページのリニューアルにかかる費用
ホームページのリニューアル費用は修正箇所・種類・修正数などによって変わり、さらに依頼する会社によって最終的な品質も異なります。
必要な費用には幅があり、リニューアルの内容によって大きく変動するといえます。 シンプルなサイトなら40万円から、リニューアルするページ数や追加機能が多いときは100万円以上、規模によっては数百万円以上が相場です。特にECサイトは費用の幅が大きく、カートや配送システムなどの大幅な変更を行うと費用が高くなる傾向にあります。
種類 | 費用相場 |
---|---|
コーポレートサイト | 40万〜200万 |
ECサイト | 10万〜1000万 |
オウンドメディア | 30万〜200万 |
ホームページのリニューアル手順
ホームページをリニューアルする際は、業者に依頼したり刷新に手を付けたりする前に、段階を踏んで準備する必要があります。ここでは、ホームページのリニューアル手順を、大きく6つの段階に分けて紹介します。
1.現状 を分析して課題を把握する
ホームページ内容の刷新を検討するときは、最初にホームページの現状を分析することが重要です。
課題が明確に見つかっていないホームページのリニューアルは、ただ見た目を変えるだけに留まり、根本的な課題解決に繋がらず効果が上がらないなどの理由で、短期間で再度のリニューアルが必要になる可能性もあります。
課題を洗い出すことは、次の段階である目的・方針設定の基礎になります。現状課題のチェック方法としては以下がよく用いられます。
●アンケート(社内、顧客)
●過去の顧客からの問い合わせ
●アクセス解析 など
2.目的や方針を決める
ホームページリニューアルの目的や方針が決まっていないと、その後の手順に進んでも失敗し、再リニューアルが必要になる可能性が高いといえます。
制作会社に依頼する場合でも、ここまでの手順は自社でしっかり決めておくことが欠かせません。例えば顧客の拡大が課題の場合は、獲得したいターゲットを定め、その層が何を好むのかどのような思考や行動を経て購買行動に至るのか、の分析が必要です。前手順の課題をしっかり把握することで、目的や方向性も見えやすくなります。
3.サイトマップを作成する
ホームページの設計は、一般的にサイトマップを作成しながら決めます。
トップページを第1階層、カテゴリページを第2階層、カテゴリごとに分けた詳細なページを第3階層とし、リニューアル対象の階層やページをサイトマップに反映します。どのページをどの程度作成するか、ページにはどのようなコンテンツを掲載するかを考えて作成することが必要です。特に、自社でホームページをリニューアルする場合にはサイトマップの作成が欠かせません。
4.デザインやコンテンツを作成する
サイトマップが作成できたら、デザインやコンテンツを作成します。
コンテンツ作成時は設置したいページに沿って、原稿や写真を用意します。文章を書く時間がない場合は、コンテンツ制作も合わせて制作会社に依頼する方法が有効です。自社で作成する場合は、余裕を持ったスケジュール設定が求められます。
デザインは一度作り始めると、あとからのデザイン変更は、一度建てた家を建て直す感覚に近いほど難しい作業です。工数が伸びて完成時期が遅れたり、外部に依頼している場合は追加費用が掛かることもあります。デザインは関係者を集めてよく確認し、意見をすり合わせて制作を進めることがポイントです。
5.コーディング
ホームページを作り上げて動かせるようにするコーディング作業を行います。制作会社や社内エンジニアの手で、デザイン通りにホームページをWebに反映できるようにします。
コーディングが完了したあとはテスト環境で「デザイン通りに制作されているか」「リンクの設定は合っているか」「各機能は問題なく動くか」などを確認しましょう。間違った状態で公開しないように、問題点がある場合はこの時点で修正しておく必要があります。
6.公開・運用
テスト環境での確認で問題の箇所をすべてクリアしたら、公開用のサーバーに反映して運用を始めます。
ホームページは、作成・公開して終わりではなく、継続的な効果測定が重要です。今までに比べてアクセス数は増えたか、問い合わせをはじめとするアクションは増えたか、悪化した数値はないかなどを計測し、改善点があれば修正して運用します。ホームページのリニューアルで想定通りの効果が得られたかどうかを確認しましょう。
まとめ
ホームページのデザインや機能は、時代と共にトレンドが変化します。特に近年はスマートフォンでWebサイトを見る人が増えており、パソコン向けWebサイトとは異なるアプローチが必要なこともあります。
作成時は最適なデザインでも、時間が過ぎると適さないデザインになることもあるでしょう。そのようなときは、ホームページのリニューアルがおすすめです。リニューアルの規模によって必要な費用や時間は変わるため、どの程度のリニューアルが必要なのかを着手前によく確認することが欠かせません。