Gmailにメールが届かない!その原因と対策をご紹介
Gmailにメールが届かず困ることがあります。 原因としては、送信側・受信側・サーバーそれぞれの問題もありますが、Gmailの機能を理解していないことから生じる問題も多いでしょう。この記事では、個別のケースについて原因と対策を解説するとともに、Gmailに正しくメールを届けるためのガイドラインを紹介します。
目次
受信側に問題があるケース
Gmailにメールが届かないときの受信側の問題として、次のケースが考えられます。
・迷惑メールに分類されている
・別のフォルダに移されている
・Googleドライブが容量不足になっている
・違うGoogleアカウントでログインしている
・インターネット回線に問題がある
それぞれについて見てみましょう。
迷惑メールに分類されている
Gmailで受信したメールの内容や送信者情報によっては、迷惑メールに分類されることがあります。迷惑メールフォルダの中身は30日経過後に自動的に削除されるため、定期的に確認をしないと気づかず削除をされてしまいます。この場合、迷惑メールでないことを報告するか、送信者を連絡先に追加することで、迷惑メールへの分類を防ぎましょう。
そのほか、受信側の操作ミスで迷惑メールフォルダに移動したり、誤解から迷惑メール報告をしてしまったりなどのケースも考えられます。
Googleドライブが容量不足になっている
Googleドライブの容量制限は、無料プランでは15GBです。このなかには、GoogleドライブやGoogleフォト、Gmailなどのデータが含まれます。トータルの容量が制限に達すると、Gmailはメールを受信できなくなる仕様です。
使用している容量は、Googleアカウントの管理画面や関連するサービスの画面から確認可能です。容量不足の場合は、ドライブ内の不要なデータを削除したり、プランをアップグレードしたりすれば解消できます。
違うGoogleアカウントでログインしている
複数のGoogleアカウントを使い分けている場合、他のアカウントでGmailを開いている可能性があります。普段使わないアカウントに送られたメールは見落としがちです。また、アカウントを持っていても、Gmailにログインして選択できるように設定していなければ、すぐ確認ができません。もしくは、アカウントの存在を忘れている場合もあるでしょう。
インターネット回線に問題がある
インターネット回線に問題があり、Gmailが受信できないケースもあります。 スマートフォンや携帯の電波が届いていない、Wi-Fiが不安定、プロバイダー側で障害が発生しているなどの場合です。また、外出時などスマートフォンでWi-Fiを使用していない場合に、設定でモバイルデータがオフになっているとインターネットへの接続ができません。 Gmailはオフラインでも閲覧可能であるものの、新規メールを取得するにはインターネットに接続する必要があります。
サーバーに問題があるケース
前述のインターネット回線の障害はプロバイダーのサーバーでの問題でしたが、Gmailのサーバーに問題が生じるケースもあります。
「Google Workspace ステータス ダッシュボード」を参照することで、Googleのさまざまなサービスのステータスを確認可能です。Gmailの項目に障害などの情報が表示されている場合は、Gmailのサーバーに問題が生じています。
送信側に問題があるケース
Gmailにメールが届かないときの送信側の問題としては、次のケースが考えられます。
・メールアドレスに誤りがある
・添付ファイルが大きすぎる
・ガイドラインに沿わず大量のメールを送ろうとした
それぞれについて解説します。
メールアドレスに誤りがある
送信先メールアドレスの入力にミスがあると、メールが正しく送られず、通常はエラーメールが返ってきます。ドメインは正しいものの、ユーザー名の部分が実在しない名前だった場合のエラー内容は「User unknown」です。一方、存在しないドメイン名を記述した場合は「Host unknown」となります。
エラーの場合は誤りであることに気づきますが、偶然、誤った記述に該当するユーザーが存在する場合、その相手にメールが届くでしょう。トラブルが生じる可能性もあるため、アドレスの入力には細心の注意が必要です。
添付ファイルが大きすぎる
添付ファイルの容量が大きすぎると、ファイルが相手に届かない可能性があります。 Gmailで1つのメールに添付可能なファイルの容量は、最大25 MBまでです。複数のファイルがある場合、合計の容量が制限を超えると添付できません。
添付できない場合でも送信自体は行われますが、ファイルの代わりにGoogleドライブの保存先へのリンクが追加されます。ただし、相手にアクセス権がないと添付ファイルを開けません。容量の大きなファイルを送るには、Googleドライブにファイルをあらかじめ保存して相手に権限を付与し、メールにURLを添付するとよいでしょう。
ガイドラインに沿わず大量のメールを送ろうとした
Googleは「メール送信者のガイドライン」において、メールのなりすましや改ざんを防ぐ技術(SFP・DKIM・DMARC)への対応が求められています。
メール送信者はSFP・DKIMへの対応が必要なうえ、1日に5,000通以上のメールを送信する場合には、DMARCへの対応が必要です。送信者ガイドラインを満たさないメールは、迷惑メールに分類されることがあります。メール送信者のガイドラインについては、次の内容を参考にしてください。
Gmailを正しく届けるためのガイドライン
Googleは迷惑メール対策を強化するために、2023年10月に新しい「メール送信者のガイドライン」を発表しました。 ガイドラインのポイントを紹介します。
ドメインにメール認証を設定する
メールの送信者が正しいと証明するメール認証を、ドメインに対して設定する必要があります。
通常「SPF」または「DKIM」いずれかのメール認証が必要です。SPFはなりすましを防ぐ認証方式で、DNSサーバーに送信元IPアドレスを登録しなければなりません。DKIMは送信元アドレスの偽装スパムを防ぐ認証方式で、電子署名を付加します。さらに、1日に同じドメインで5,000通以上のメールを送信する場合は、SPF・DKIM双方への対応に加えて「DMARC」への対応が求められます。DMARCは認証されなかったメールの処理方法を送信側が設定できる技術です。
迷惑メール率を0.1%未満にする
Googleの「Postmaster Tools」は、ドメインやサーバーのIPアドレスから送信されるメールに関する評価や、各種の指標を確認できるツールです。送信したメールが迷惑メールと判定された割合は「迷惑メール率」として評価の対象となります。迷惑メール率は0.1%未満に維持し、0.3%以上にならないことが求められます。
メルマガは受信者がすぐ配信停止できるようにする
受信者がメールの配信登録をいつでも簡単に解除できるようにする必要があります。一般的に、メール内に配信停止のリンク(Webサイトの登録解除ページへの誘導)を設置することが求められます。また、1日に5,000通以上のメールを送信する場合は、ワンクリックで登録解除ができるように設定しなければなりません。送信メールに「List-Unsubscribeヘッダー」という設定を導入することで、受信者が簡単に登録解除の手続きを行うことが出来ます。
まとめ
Gmailにメールが届かないときは、送信側・受信側での設定の問題が考えられるほか、Gmailサーバーの一時的な不具合が原因として考えられます。送信側で対処可能な方法としては、送信先メールアドレスを正しく設定することや、添付ファイルの容量制限に注意すること、Googleによる「メール送信者のガイドライン」を守ることなどが重要です。メール送信者のガイドラインでは、SPF・DKIM・DMARCへの対応や迷惑メール率を抑えること、ワンクリックでの登録解除を設定することなどが明記されているため、これらの条件を確認しましょう。