今さら聞けない!広報Q&A
広報の仕事に就いたばかりの人にとって、よく分からない業界用語があるというケースは珍しくありません。 また、広報の仕事に長く携わっている人でも、知らない用語があったり解消できていない疑問点があったりと、様々な悩み・問題を抱えていることもあるかもしれません。 そこで今回は、広報のひとつに分類される”広告”に関する用語や基礎知識などをQ&A形式でご紹介します。
Q:ティザー広告は一般的なテレビ広告やラジオ広告とは違うのでしょうか?
A:ティザー広告は、テレビ広告やネット広告、新聞広告などで利用される手法のひとつです。企業が発信したい情報をすべて提示するのではなく、あえて一部の情報のみ公開することでユーザーの注目を集めます。”じらし広告”や”覆面広告”とも呼ばれています。
Q:フリークエンシーはどれだけ重要なものなのでしょうか?
A:ネット広告を利用する際に重視しておきたいものがフリークエンシーです。これは特定のユーザー1人がネット広告にアクセスした回数をチェックする指標となります。繰り返し訪問してもらうことで初めてサービスの良さがわかる、という内容の広告では、全体の閲覧回数を示すリーチよりもフリークエンシーの値が重要となります。
Q:広告業界におけるフリースポットとは何でしょうか?
A:時間指定のされていないテレビ広告・ラジオ広告のことです。一般的なテレビ広告やラジオ広告では、より多くのユーザーに情報を届けるため番組を指定して、CM時間を買い取って放送します。対して、フリースポットは番組も時間も指定しません。安価で利用できる代わりに、媒体社の都合に合わせて流れる時間が決まります。
Q:連合広告とは何を指しているのでしょうか?
A:雑誌広告や交通広告などにおいて使用される用語で、ひとつの広告枠に対し、複数の企業が統一性のない広告を掲載することを指しています。複数の企業の情報を一箇所に集めることで、より多くのユーザーの興味・関心を惹きつけることが可能です。
Q:広告業界で使用される”意匠“の意味を教えてください。
A:新聞広告や交通広告において使用される用語で、これらのデザインのことを指します。ターゲットとなるユーザーの心を掴むため、新聞広告や交通広告を出す際は、この意匠が非常に重要になります。また、特に視覚的な意匠にこだわった広告のことを、「意匠広告」と呼ぶことがあります。情報をただ伝達するだけでなく、閲覧した人の遊び心や冒険心をくすぐり、意識変容を起こすことを目的としています。
Q:マス型広告とは? またマス型広告の強みとは何でしょうか?
A:マス型広告の”マス”は”マスコミ”からきています。意味は、「大衆」です。つまり、より多くのユーザーに情報を発信する手法として効果的なもので、テレビ広告やラジオ広告、新聞広告、雑誌広告、交通広告などで成り立っています。 上に挙げたうち、交通広告を除く4つの広告を”マス4媒体”と呼んでおり、これらは情報を全国に届けられるとして人気を集めています。また現在はネットの普及により、ネット広告も情報発信に非常に有効であるとして人気を集めています。
Q:アタリ画像、最終出力解像度とは何でしょうか?
A:ともに雑誌広告において使用される用語です。アタリ画像とは、雑誌広告に掲載する画像のレイアウトを決定するために使われる画像のことで、印刷されるものではないため解像度は低めとなっています。 解像度は画像の拡大・縮小によって変更され、一般的に拡大するほど低くなっていきます。そして、最終的に決定された解像度のことを最終出力解像度といいます。
Q:広告を使って化粧品を宣伝する際、使用してはいけない表現がいくつかあると聞きましたが、具体的にどういうものがあるのでしょうか?
A:薬事法や景品表示法に違反する表現は、化粧品の宣伝に使用できません。 薬事法では、「肌にはりを与える」「毛髪をしなやかにする」といった表現は認められていますが、「若返り効果がある」、「シミ、そばかすを治す」といった、化粧品に含まれている成分が持つ本来の効能を逸脱した表現は禁止されています。 また、景品表示法では成分や生産地などを偽って宣伝することを禁じています。 「本来の効果を逸脱した表現」や「誤解を与えかねない表現」、「虚偽」といった要素に抵触する可能性がある表現は慎むようにしましょう。
Q:効果的な広告宣伝をするために、何かいい方法はありますか?
A:ひとつの媒体ではなく、複数の媒体の広告を組み合わせる”メディアミックス”が注目されています。複合的に宣伝を展開することで、各種媒体の短所をカバーし、宣伝効果を高めるというものです。 たとえばテレビCMは、映像や音声、音楽などを組み合わせて瞬発的に情報を提供することには長けていますが、放映時間が限られているため詳細な情報を事細かに説明するには不向きです。逆に、新聞や雑誌は文字媒体であるため詳細な情報を伝えることができますが、「文字を目で追う」という行動に結び付けなければ理解されません。両方の媒体を組み合わせることで、テレビCMと新聞それぞれの短所を補いあうことがメディアミックスの意義といえます。
Q:タッチポイントとは何でしょうか?
A:宣伝の対象とするターゲット層が触れることの多いすべての媒体のことをタッチポイントといいます。たとえば、若い女性がターゲットであれば、テレビ広告、雑誌広告、ネット広告、店内POPなどがタッチポイントとして考えられ、新聞広告やラジオ広告などはやや外れていると考えられます。また、タッチポイントとなる媒体は宣伝する商材によっても異なり、店頭販売の場合には販売員や店舗デザインなどもタッチポイントの一部になります。