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ビール大手3社の個性豊かなコーズマーケティング事例をご紹介!

キリンとサントリー、アサヒビールのビール大手3社では、それぞれに個性あるコーズマーケティング商品を販売しています。

商品はもちろん、ビールです。

ビールの売り上げの一部は、復興支援や自然保護のための資金などとして寄付されています。

今回は、ビール大手3社の個性豊かなコーズマーケティング事例をご紹介したいと思います。

キリンの47都道府県一番搾り

キリンの47都道府県一番搾りは、2016年から販売スタートした嵐のCMでも話題の一番搾りです。

ビールの缶には大きく県名が書かれており、一目でどこのビールかが分かるようになっています。

基本的に47都道府県の一番搾りは、明記されている県名内でしか販売されておらず、他の地域からは入手できないこともあり、だからこそ注目が集まりました。

そんな人気商品の47都道府県の一番搾りの中から、コーズマーケティング商品として異例の一番搾りが、二つ販売されました。

一つ目が、「復興応援キリン絆プロジェクト」の活動の一貫として販売された「一番搾り熊本づくり」です。

一番搾り熊本づくりは、2016年4月に発生した熊本地震の影響で、販売日自体が予定より数ヶ月遅れました。

当初は、熊本県限定で販売の予定でしたが、販売日が遅れていた間に熊本県以外の一番搾りファンから「熊本地震の復興応援のために熊本づくりを買いたい。」という声が上がりました。

そのため、熊本県限定販売から全国販売に切り替えたのです。

熊本地震が発生する前に想定していた販売数は2万ケースでしたが、全国販売に切り替えたこともあり、20万ケースに増産しました。

一番搾り熊本づくりの1本につき、キリンビールが10円を積み立て、同時に販売されるごとに売り上げからは1円が寄付金となり、総額1億6000万円以上が見込まれていました。

二つ目が、「一番搾り新潟に乾杯」です。

一番搾り新潟に乾杯は、2016年の末に起こった糸魚川市の大規模火災の復興応援のために、2017年の4月から販売されました。

糸魚川市大規模火災では、約30時間も続いた火災により、糸魚川駅北側から日本海沿岸までの広範囲が火災の被害に遭いました。

一番搾り新潟に乾杯は、新潟県以外でも販売され、1本の売り上げの中から1円が、糸魚川市大規模火災の復興支援金として寄付されました。

新潟県は雪が多い地域なので、それにちなんで雪のような白い泡が魅力の一番搾りです。

新潟の豊富な食材とも相性がいい味に仕上がっていると話題でした。

サントリーのくまもと応援缶

サントリーのくまもと応援缶は、熊本の震災で被害を受けて熊本城の復興のために誕生した、特別デザインがあしらわれた3種類のビールです。

3種類のビールは、ザ・プレミアムモルツ、金麦、オールフリーで、サントリービールの中でも最もよく知られている銘柄です。

3種類のビールのくまもと応援缶のみが限定で特別デザインが施されており、九州エリア限定で2017年4月から発売されました。

くまもと応援缶は、サントリーの九州熊本工場で製造されたため、特別デザインでは、裏面に九州熊本工場のイラストとサントリーの想いが掲載されている点が特徴的でした。

アサヒビールの「うまい!を明日へ!」プロジェクト

アサヒビールの「うまい!を明日へ!」は、自然や文化財の保護を目的とした寄付金を集めるために、2009年から年に2回実施されているプロジェクトです。

47都道府県にある、それぞれの自然や文化財などの保護を目的とした寄付金を集めるためではなく、アサヒビールのお客様への感謝の気持ちも表したいという思いから始まったキャンペーンです。

春と秋がキャンペーン期間となっており、特徴的なのは、缶自体にキャンペーンのデザインを施すのではなく、アサヒビールの6缶パックのパッケージやカートンにデザインを施している点です。

パッケージやカートには、自然や文化財などの保護の寄付金集めを目的としたキャンペーンであることが一目でわかるように、ダイナミックなデザインが描かれています。

さらに、キャンペーン期間中は店頭に設置のポップやポスターなども一斉に貼り替えるため、キャンペーン中であることが一目でわかるようになっています。

これまでに、第1弾から第8弾まで行われており、全国の累計寄付金総額は23億7,352万5,883円にのぼっています。

おわりに

キリンの47都道府県一番搾りは、熊本の震災と新潟の大規模火災の復興応援、サントリーの熊本応援缶は熊本城の復興、アサヒビールのうまい!を明日へ!は、自然や文化財の保護のための寄付金集めとして実施されているコーズリレーテッド商品です。

ビール大手3社のビールによるコーズリレーテッドマーケティング を比較すると、寄付先の違いや地域限定販売から全国販売への切り替え、ビール缶ではなく6缶パックのパッケージへのデザインなど、それぞれに個性を大事にして展開されている点が興味深いです。

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